転職⑧企業と風土(中規模企業編)

 また会社を辞めてしまった私は次の就職先も全く決まっていなかったために、今後このようなゆっくりとできる期間はないと考え、いろいろと考えましたが親孝行をしようと自分の両親を海外旅行に連れて行きました。
 妻の親も国内ですが京都に連れて行きました。
たまには、長期休暇があるのはいいものですが収入がなくなるとあっという間に貯金がどんどん無くなりました。
当たり前だと言えば当たり前なのですが、これは経験してみないとわからないちょっと恐怖にも似た思いをいたしました。

その後、新卒で入った先の会社のつてで、ある程度名の知れている中規模企業に入社することになりました。
そこはその当時では、自分なりにはなかなかの給与条件での待遇でした。
元々大して給料をもらっていなかったということもありますが、1社目の最終年収(29歳時点)はおおよそ400万円後半、2社目の年収(30歳時点)は1年勤務していなかったのですがおおよそ同じか少し少ないくらい今回の3社目は条件としては近い将来に責任者を任せられて、初年度は年俸制で600万円ということになりました。

なかなか同じ会社で働いていたら、このように急に2〜3年で年収は上がりません。
月収で言うとおおよそ10万円位多くなるのですから若い時の転職は同じ企業で働いているよりも好条件が望めるように感じました。なかなか同じ会社で勤めていても役職が上がったりしないと給料はそんなに上がりませんからね。

その時の仕事は、完全に現場監督の仕事になりました。
そこでは2×4工法、木造在来軸組工法の2種類を扱っていたので初めて間近で2×4工法を体験できました。
なかなか北関東でずっと仕事をしてきたのですが、2×4工法は見ることが少なくどのような構造かもほとんどわからない状況でした。
 また、自分で設計をしないものを施工管理することが初めてだったので、本音で言うと設計担当は全くのお絵描き先生だと心の底から思いました。正直なところ今でもそう思っております。
なぜかというと簡単に言ってしまえば、図面に絵を描いてお施主様と進めているがその絵をどのように現実的にするか、細かなディティールも全く考えていなく思いのまま進めてしまうのです。いつもこれはどのように作ろうかなどと自分で考えて、設計担当に確認して進めると言ったことを繰り返して現場を納めておりました。また、お施主様にも現場の納めを説明して進めるといったことがしばしばあり、その時以来設計担当の図面は信頼しておりませんでした。
 こんなことを書くと少し語弊があるかも知れませんが、ハウスメーカーの設計者なんて正直そんなレベルです。

やはり、現場の納めなどを解っていないといろいろな提案ができないし、根拠の無い提案事例もかなりな量がございます。

次回につづく