今年は例年にないくらいの建設ラッシュを肌で感じています。
その理由は、今全く職人さんが足りません。
毎年この時期になると職人さんが少なくなってくる事はあるのですが、今年は例年以上の状況になっております。
今現在もうすでにかなり逼迫している職種は、大工工事です。
木造住宅は大工工事がほとんどを占めるので大工さんの不足は顕著に影響を受けます。
その他の木造でない住宅の大工、大規模な建築物の大工全てにおいて不足している状況でございます。
私もツテがある業者のほとんどに連絡を取りましたが、首都圏はもちろん北関東でもほとんど業者が見つかりません。恐らく甲信越、東北地方も同じ状況にあると予想されます。
この流れだと、どこの建設会社でも3月のお引き渡しを目指して仕上げてくる建物が予定通りに進まないことになります。
予定通り進まないと言うことは、突貫工事が増える事になりますので、品質確保の面、仕上がり精度の面ではかなりの低下が予想されます。
また現在、建設業界は、材料費の高騰、燃料費の高止まりと、職人不足による施工費の高騰のダブルパンチを受けており、粗利益を相当削らざる得ない状況下にありますので、住宅メーカーなどの社員は働き方改革に銘打った残業の制限などでサービス残業、サービス休日出勤が常態化が見られます。
今でも良い環境下ではございませんが、どんどん劣悪な環境下になって崩壊を懸念する状況まで来ていると思います。
建築資材はここ1〜2年で2割程度価格が上昇、施工費も現在職人の取合い傾向になりこちらも2割程度上昇しているのが現在の状況です。
この状況は、私が思うに、当分続くと思うので、建て主様が建物を購入する際の価格にも既に一部反映されておりますが、目に見えて近いうちに必ず反映されると思います。
住宅の購入者は、お給料が上がるわけでもなく住宅価格が上がり、予想されるのは住宅ローンの金利の上昇です。住宅の購入を考えている方はダブルショックの騒ぎではなくトリプルショック、そのさらなるショックが予想されます。